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LAでキャッキャ言われたい! 徹頭徹尾アマノジャクなカリフォルニア支度

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デニム特集です。今年はジーンズの生まれ故郷であり、作業着からファッションへ生まれ変わった地でもあるアメリカ西海岸を取材しました。デニム特集を担当して3年。海外取材の必要性を訴え続けて、まさに念願かなった渡米となりました。当然、“装備品”選びにも熱が入ります。

渡米に先駆けて、調光レンズ入りの跳ね上げ式眼鏡を手に入れたことはお伝えしました。次はウエアです。「アメリカに負けてたまるか!」「でもキャッキャ言われたい」という二律背反的な鼻息の荒さで選んだのは、浪速(なにわ)ブランドの「ブルーナボイン(BRU NA BOINNE)」です。インパクト十分なビジュアルと、辻マサヒロさんと德田直子さんの2人のデザイナーが恥ずかしがり屋でアマノジャクなため一切表に出てこないブランドパロディうんちくが魅力です。

「ブルーナボイン」の“雨中竹虎”Tシャツ(1万6000円)。ロサンゼルスのアップカミングなエリア、アートディストリクトで PHOTO : NORIHITO SUZUKI
降雨量が東京の4分の1ほどのロサンゼルスに行くのに、選んだのは“雨中竹虎”シリーズ。はい、ここアマノジャクポイントです。本当は開襟シャツ(2万6000円)が欲しかったんですが、すでに売り切れでTシャツ(1万6000円)を選びました。ハワイアンシャツの柄として知られる“竹虎”に雨を降らせたオリジナリティーもさることながら、後ろ裾のイエローの切り替えがアクセントになっています。

ヴァージルノーマルのチャーリー・ストーントン=オーナー(右)と奥さんでスタイリストのシャーリー・クラタ。チャーリーが持つのが、僕が欲しかったビニールバッグ PHOTO : NORIHITO SUZUKI
新たな“相棒”に袖を通して意気揚々と向かったのは、ロサンゼルスのおしゃれエリア、シルバーレイクにあるセレクトショップのヴァージルノーマル(VIRGIL NORMAL)です。アーティストのVERDYさんや、東京ブランド「10匣(テンボックス、TENBOX)」のPiguさんこと大森憲一ディレクターから話を聞いていたのと、同店のオーナーであるチャーリー・ストーントン(Charlie Staunton)さんや奥さんでスタイリストのシャーリー・クラタ(Shirley Kurata)さんが来日した際に取材していて、絶対に行ってみたい店の一つでした。

“遠足の準備に張り切り過ぎて、当日知恵熱が出ちゃうタイプ”だから、今回もあらためてあれこれ調べて「これを買おう!」と目星を付けていました。それが“VIRGIL NORMAL”とショップロゴが入ったビニールバッグ(75ドル、約7900円)です。娘のスイミングバッグと何が違うんだろう?と思いつつセレクトするあたり、アマノジャクでしょ(笑)?満面の笑みでの「くださいな」に対して、答えは「売り切れました」。ええ~っ、日本を発つほんの数日前まで売ってたのに~!!

分かりやすくショックを受ける僕を見かねてチャーリーが、「まぁ、落ち込むなよ。実は今日、店でパーティーがあるんだ。楽しんでいきなよ」とひと言。日曜日ということもあって、ロサンゼルス中のヒップなやつらがヴァージルノーマルに集まり、予想外の異文化交流が楽しめました。もちろん“雨中竹虎”Tシャツは彼らに大人気で、キャッキャ言われました。